《遺産分割協議とは?》
お亡くなりになられた方が、遺言書を残していない場合、①どなたが②どの遺産を③どの位取得するかを、相続人全員で協議することです。
この協議のことを「遺産分割協議」といいます。
その上で、全員の合意を得て、全員が署名、捺印(実印にて)して作成するのが「遺産分割協議書」です。
《遺産分割協議をするための基礎資料として必要なもの》
上記の
- 「どなたが」は、「相続人」のことです。
亡くなった方(「被相続人」といいます)の遺産を誰(「相続人」といいます)が相続できるのか、は
民法で決められています。
この相続人を決めるためには、亡くなった方が生まれてから亡くなった時までの全部の戸籍が必要です。そして、それらの集めた戸籍に基づいて作成するのが「相続人関係図」です。
②「どの遺産を」について
次に遺産の全調査が必要です。
*不動産(土地、建物、マンション等)
*現金
*預貯金
*貴金属、骨董など
を、全て調査します。
その結果を基に作成するのが「財産目録」です。
③「どの位」は、基本は民法に規定されている法定相続分です。
しかし、これは絶対ではありません。相続人全員の同意で、どのようにでも分けることができます。
なお、相続人には、兄弟姉妹を除いて「遺留分」という最低限の権利が認められますので、この遺留分を無視したような主張はトラブルの元になりかねません。
《「遺産分割協議書」の作成》
相続人全員の合意ができると、その合意を文書にします。口頭だけでは、後々気が変わる人が出るとトラブルになりかねません。
相続人全員が、署名、(実印の)捺印をして、全員が保持します。
また、「遺産分割協議書」は、不動産の登記や預貯金の口座解約、払戻しなどに際し、不可欠なものになります。